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卒園証書授与式
2025-03-15
今日の卒園証書授与式では雨の中多くの保護者の皆様に参加いただきありがとうございました.この式は単に卒園児のためだけでなく,このような雰囲気を子どもたちが経験するための式でもあります.将来の小学校の入学式のためという思いもありますから,経験は大切なことと思っています.利用児はみんなこのような集まりの中にいるのが苦手で,まして,卒園証書をみんなの前で受け取り挨拶するなど,なかなかできないことです.それがなんと,全員出来たではありませんか.何度も練習しましたが,今日が一番の出来でした.何度もというのは8回は練習しています.最初は椅子に座るのも嫌で泣く子もいて,中央に出ていくことを拒否する,証書をもらうのを拒否する,それはもうどうなることかというほどでした.ところが今日は名前を呼ばれると全員が私と目を合わせてくれました.
証書を渡しながらじっと顔を見ると,その子とのいつもやり取りが頭に浮かんできて,思わず胸が熱くなりました.joyひこばえは本当にこの子に十分な支援をできただろうかと思い巡らせながら証書を渡すと,責任の重さと大きさを思い,渡すその手が震えます.個々の支援計画はどんな支援が必要かをクラスで話し合い,担当者が書き,それをクラスの主担任がチェックした後クラスで検討し,修正して児童発達支援管理責任者と支援会議に諮り,さらに修正して書き上げ,保護者に説明しています.そのようにして一人ひとりを支援していますが,ズレていないか,支援内容は的を射ているかは常に考えていることです.何をどう支援するか.今ことばが出る出ないでなく,排泄の自立が出来る出来ないでもなく,大人になってどう生きるかを考えた支援です.思い出作りに終わるような支援では意味がありません.子どもたちが自分という存在に気づき,次に相手の存在に気付くのが社会性を知る始まりです.遊びを通して,集まりを通して,自由な遊びの中でそれを経験させて気づかせるという細かな配慮の中で支援を続けます.これらの結果が卒園証書授与式なのです.今日の式は職員たちはそれぞれに充実観を感じていました.私たちの支援は間違っていなかったという充実感です.定型発達だと当たり前にできることも,joyひこばえの子どもたちは難しいのですから,そこにいることができて下手でも形になっているだけで拍手喝采です.それが次の学校生活に活かされて繋がり社会人としての行動につながるよう期待と祈りで送り出したいと思っています.ありがとうございました.
