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joyひこばえ20周年
20周年のご挨拶
社会福祉法人JOY明日への息吹
児童発達支援センター joyひこばえ
施設長 緒方 克也
謹啓
光陰矢の如しと申しますが,私ども児童発達支援センターjoyひこばえは2004年4月に開所以来,今年で20年目を迎えました.これまで無事に運営できましたことは関係各位様のご支援とご指導の賜物と心より感謝申し上げます.
この20年間に障がい者をめぐる社会背景は著しく変化しました.2014年に我が国は国連の障害権利条約を批准し,差別解消,虐待防止等の法律が整備され,こどもの環境はインクルーシブの理念と合理的配慮が取り入れられてきました.さらにこども家庭庁の新設と制度は机上で整えられてきましたが,社会の障がい者に対する理解はまだまだの様です.この20年間の大きな変化の一つに,いわゆる発達症がい児の増加があげられます.小児精神科学の発達から診断がつきやすくなったことも理由の一つと思われますが,小学校の支援クラスの急な増加と特別支援学校の生徒の増加は何を意味するのでしょうか.障害者権利条約からは特別支援教育でなく,定型児と同じ環境での学校教育が提唱されていますが,現実には環境が整っていないという現状があるようです.
joyひこばえの20年間は木本,門田,力丸,緒方の4人,6代の施設長が園を管理し,延べ100人を超える職員が園を支えてきました.20年の機会にこれまで尽くしていただいた職員の皆様方に感謝と慰労を表します.現在国基準で児童発達支援センターとなったjoyひこばえには子どもの発達支援と家族支援だけでなく,地域に対する貢献が大きく求められています.地域の保育園,幼稚園,認定こども園に在籍していて専門的支援が必要なこどもへのスーパーバイザー的存在が求められています.これからは時代に沿った存在で地域に貢献する児童発達支援センターでありたいと思います.
joyひこばえの1期生の手植えの桜が大きく育ちました.毎年美しい花をつけていて私どもの大切な記念樹です.40年も前,「桜の苗が大きく育つ頃,僕らはみんな大人になるんだ」というドラマの主題歌がありました.卒園児たちはそれぞれに大きく育ち,社会の中で生活しています.20年にあたっては関係各位の皆様をお招きし,感謝の宴を設けるべきところですが,法人の方針と理念に沿って今回のリレー講演でjoyひこばえの想いをお伝えしたいと思います.慣れない職員の力だけでの企画で,至らぬ点も多々あるかと思いますが,施設長の力不足とご容赦ください.
末尾ながら,20年間のご縁とご支援に重ねて感謝申し上げ,記念事業のご挨拶といたします.
謹白